眼に関するお悩み・ご質問のことなら新羽駅前の港北新羽眼科まで。 一般眼科診察からコンタクトレンズ処方まで幅広く行っております。
コンタクトレンズは角膜(くろめ)の上にのっていますが、決して角膜にピッタリとくっついているのではありません。角膜とレンズの間には涙があり、ちょうど潤滑剤の働きをしています。むしろ、コンタクトレンズは涙の海に浮いているのだと考えた方がよいでしょう。
角膜は透明な組織で血管を持っていません。このため、角膜表面の細胞は主として大気中から代謝に必要な酸素を涙を介して取り込んでいます。レンズを装用すると、角膜は大気から遮断されるため、供給される酸素の量が制限されます。最終的に角膜に行きわたる酸素の量は、レンズの材質やフィッティング状態に大きく左右されます。
ドライアイとは、目を保護する涙液が不足し、目の表面が乾いてしまう病気です。ひどくなると角膜や結膜に障害が起こってきます。
涙が少なくなると
〇 酸素や栄養分が角膜に十分に行きわたらない。
〇 目に入った異物をうまく洗い出せない。
〇 殺菌作用が低下する。
など、数々の弊害が生じてきます。
ドライアイの人がコンタクトレンズを装用すると、こうした悪影響が出やすくなりますし、また、普通の人でもコンタクトレンズを装用すると目が乾きやすくなります。
ソフトコンタクトレンズや酸素透過性ハードレンズなどは酸素の通りを良くするためにレンズに隙間があるので、涙に含まれるタンパクや花粉、ホコリ、動物のフケなどが表面につきやすい状態になっています。レンズの表面についたタンパクや花粉、ホコリなどが原因で、結膜(特にまふたの裏側)にアレルギー反応が起こることがあります。この状態のままでレンズの装用を無理に続けると、大きなこぶ状の隆起(乳頭)が結膜にたくさんできるようになります(巨大乳頭性結膜炎=GPC)。GPCになると目やにがでたり、異物感が強くなってレンズが装用しづらくなります。レンズにタンパクがつかないように定期的にタンパク除去剤で処埋しましょう。
コンタクトレンズを装用していると、時には角膜に傷がついて細菌や真菌(かび)に感染する危険性があります。その中で、特に注目されているのが失明の危険の高いアカントアメーバ角膜炎です。これは、アカントアメーバという原生動物が角膜の中に入り込んで強い炎症を起こすもので、ハードコンタクトレンズよりもソフトコンタクトレンズ装用者で多くみられます。アメーバは、池や沼などの淡水に住んでいます。感染力は非常に弱いので健康な人が感染することはまずありません。しかし、コンタクトレンズの消毒をおこたったり、不潔な取り扱いをした場合には角膜に感染する可能性がありますので注意しましょう。装用後はレンズを消毒するなど、常に清潔に取り扱う習慣をつけましょう。
〇 装用時間を正しく守りましょう。
〇 目が乾きやすい状況では装用時間を減らしましょう。
〇 コンタクトレンズは常に清潔に保ちましょう。
〇 目の調子がよくても、定期検査を必ず受けましょう。
〇 少しでも異常を感じたら、すぐに眼科医の診察を受けましょう。